スリリングな天空の蜂/東野圭吾
天空の蜂は綿重工業が開発した最新の自動操縦システムが付いた軍用ヘリ「ビッグB」を遠隔操作で奪ったテロリストたちは福井県の高速増殖炉の上空でホバリングしながら日本政府を相手に日本全国に在る原発原子炉を停止させるよう脅迫の通知を送りストーリーが進んで行きます。そんな中でこのコミックにして今現在の社会情勢を事細かに描かれているのでは無いかと私は思ったりもしています。そんな天空の蜂の一番お勧めするシーンと言えばテロリストたちの難題に応戦する現場の人間と唯一ヘリ内に残された少年の勇気が読むにしたがって面白く又、国民に対して原発が有り無しの判断を求めているシーンはこのコミックの見どころと解釈しています。
半神はんしん/萩尾望都
これはある双子の姉妹のお話です。でもこの姉妹は普通の双子ではありません。二人は腰のあたりがくっついたまま生まれてきてしまって、離れる事ができないのです。姉妹はずっと一緒に生活してきたのですが、言葉の話せない妹の面倒はすべて姉が見ているのです。しかも妹に養分を全部吸いとられ、姉はいつも痩せてひからびた状態なのです。頭の良い姉はそんな妹を疎ましく思っていました。そんなある日ドクターから二人の命はもう長くない事と、分離手術をすれば姉だけは助かる可能性がある事を告げられるのです。姉妹の運命はどうなるのか、しっかり見届けてあげてください。
穴殺人/裸村
2浪中に予備校をやめ、怒った両親に仕送りを止められ、引きこもり生活が1年を迎える主人公。
収入は無くライフラインが絶たれつつある中、生きる意味を見失い自殺を図る。
しかし自殺に失敗し、その際アパートの一部を損壊してしまう。
損壊した部分をのぞくと、光が漏れており、その部分をほじると隣の部屋が貫通して覗けてしまった。
隣の部屋には美人の若い女性がおり、のぞいていると「お楽しみタイム」をはじめる。
毎日のぞいていると、ある日隣の女性が強姦魔に襲われており、主人公は警察に電話をしようとしたが、衝撃的な場面が目に入る。 それは襲われていたはずの女性が、強姦魔を殺害する瞬間だった。
8巻完結で、衝撃のラストです。
バイオーグ・トリニティ/原作:舞上王太郎 作画:大暮維人
作者の独特な世界観と、それを再現してしまう作画が見どころです。自分はこの世界で自分として生きているけど、本当にそうなのか。この世界は自分が知っている通り、唯一無二の世界なのか、と考えさせてくれる作品です。王道なバトル漫画に見えて、実際には人の本質や世界、恋について描かれています。それを暗示させるようなゼンタングルの使い方も素晴らしいです。夜眠れないときに読んでもらいたいです。いろいろと考えさせられるために、絶対に寝つきはよくなりませんが。どうか、この独特な世界観に溺れてください。