破天荒の本当の意味

"問2 「破天荒」について尋ねた「国語に関する世論調査」の結果を教えてください。
答 全ての年代を通して,本来の意味ではない「豪快で大胆な様子」を選んだ人が多くなっています。
破天荒
平成20年度の「国語に関する世論調査」で,「彼の人生は破天荒だった。」という例文を挙げて,「破天荒」の意味を尋ねました。結果は次のとおりです。(下線を付したものが本来の意味。)
(ア)誰も成し得なかったことをすること・・・・・・・・・・・・・・・16.9%
(イ)豪快で大胆な様子・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64.2%
"引用元:文化庁|文化庁月報|連載 「言葉のQ&A」URL:http://www.bunka.go.jp/pr/publish/bunkachou_geppou/2011_06/series_07/series_07.html
そうです破天荒は暴れん坊とか荒い人と言う意味ではありません。実際は誰もがなしえなかったことを達成する人を破天荒と呼びます。
ただ歴史上の偉大な人物は普段の行動自体から奇抜と言うか常識に捕らわれていないようです。例えばアメリカのノーベル賞物理学者のリチャード・ファインマンは、小さい頃から研究するのが好きで家に実験室があったようです。それだけだと立派と言う感じですが、大人になればストリップバーが大好きで足繁く通いで、しかも研究室代わりに使用していたようです。また金庫も破るのが好きで、自分に関係のある機密情報が書かれた書類の金庫を何度もぶち開けていたようです。
このように突飛なエピソードが数多くありますが、詳しくは「ご冗談でしょう、ファインマンさん」を読めばより分かるようです。
破天荒は難しい

しかし破天荒を装えばボロが出るのが現代。特にインターネットのある昨今ではそれは通用しません。また現代の偉人でも犯罪を犯している人がいます。
それに破天荒が通用するのはまずその人がすごい人であることを知っているのが前提であって、偉業とかの意味でなく破天荒をするのであればまず誰もが認める自分の実績を達成していないといけません。
また自分の実績をきちんと達成して破天荒な行動をして、それで偉業が帳消しになる覚悟もしなければいけません。
また破天荒には常識に捕らわれずエネルギーに満ち溢れている。行動がテンションマックスと言うイメージもありますが、そう破天荒と認められている人はごく少数なのも現代です。
誰にも迷惑をかけない破天荒

ですので破天荒になりたいけどそうなれない。そう感じている人も多いと思います。その中には上のリチャード・ファインマンなど、破天荒のエピソードに嫌悪感を抱いた人もいると思いますがそれで良いと思います。誰かを幸せにすると言う偉業を達成すると言う意味の「破天荒」になりましょう。