多くの管理職が「管理職として評価」されていない

男性も40以上ともなれば会社ではある程度のポジションに就いていることも多いでしょう。
日本企業の役職は、主任、係長、課長、部長などに加え、企業独自の役職もあります。
いずれにせよ、部下を統括する管理職ともなれば、会社から求められる役割は重くなります。会社で出世する条件に「仕事ができること」があるのは間違いありません。
しかし、管理職に求められるのは、マネジメント能力です。日本では多くの管理職が上層部から評価されていません。これは何故でしょうか。
よくあるのが、トップを独走する営業成績を評価されて営業マネージャや主任、課長へと昇進した途端、「ダメ課長」「ダメ主任」などと、一気に没落するパターンです。いわゆる管理職1年生にありがちなパターンです。こうした例に登場する管理職1年生は、プレイヤーとしての仕事ぶりと、部下に成果を上げさせるための仕事の区別がついていないために成果を出せずに終わることが多いのです。
そして「自分でやった方が早い」と、個人プレーに走り、チームのマネジメントが疎かになり、部署全体の成績が落ちるのです。
優しい、命令しない

よい上司とは何でしょうか。部下の視点で観ると「優しい上司」「嫌な仕事を強要しない上司」という例が挙げられるかと思いますが、当然、間違いです。
よく「自分は部下の気持ちがよく分かるのでマネジメントも上手くいくと思う」という管理職1年生がいますが、こうした「いつまでも部下気分が抜けない」セリフは、管理職歴が長い人からの失笑を買うでしょう。
命令しない上司や何でも許してくれる上司のもとで本当に成果を出せるでしょうか。
そこを勘違いしたままでは、永久にチームを育てることはできません。「イイ人でいたい」という気持ちが捨てきれない人は、マネージャを降ろされるのも時間の問題です。
上層部はあなたの個人的力量に興味がない

そして「自分なら成果を出せるのに」と、部下の仕事に不満をもち、いつまでも自分の力量にすがる人がいますが、さらに上の上司は、管理職として働く者の個人的力量には全く興味がありません。
自分の仕事は「部下に成果を出させること」「部下に仕事をさせること」という当たり前の本質を、もう一度再認識する必要があります。