現代人はダイエット目的でしか走っていない
誰もがダイエットの目的でジョギングを始めては、挫折したという経験があるかと思います。日本人の多くは、外でジョギングをしている人を見ると、「ダイエットのため」「健康維持のため」などと、何かしらの目的があって走っていると考えるでしょう。
しかし、ジョギングの効果は、決してメタボリック解消や健康促進だけではありません。確かに、有酸素運動の代表格としてジョギングは推奨されますが、他のメリットは何でしょうか。
ダイエット以外の効果に着目することが重要
走っている人を見てみると、「痩せる必要など全くなさそうな人」もチラホラといることに気付きますが、実は、もともとはダイエット目的ではじめたジョギングだったのが、続けているうちに「走ることそのものに快感を覚えて今も続けている」という人も多くいます。
人間はもともと、走ることに快感を覚えるようにできている様で、子供のころの記憶を辿ってみると分かりますが、幼い頃はキャッキャキャッキャと意味もなく走り回っていたかと思います。それが、大人になるにつれて、「無駄なエネルギーを使いたくない」と体力を消耗しないようになります。しかし「明日の仕事」など、疲れが残る心配などを取っ払えば、「走ることは楽しい」と思い出すはずです。
悲しみすらも解消する効果があるジョギング
運動をしない子は脳も成長しないという専門家もいるほど、脳機能の発達と運動は密接な関係があります。ジョギングをすると、脳の前頭前野(集中力に関係する部分)や海馬(記憶に関する部分)を刺激して、集中力や記憶力をUPさせると言われていますが、意外なことに、ジョギングによって思考の幅が広がると、悲しい出来事を処理する能力もUPするため、「嫌な体験から立ち直る」効果もあるということが判明しています。
昔の青春ドラマなどでは、主人公が辛い出来事に遭遇したり、目標達成に行き詰ったりすると、河原を走るシーンをよく見かけましたが、実は理にかなった行動だったのです。
ダイエットのためのジョギングと聞くと、やる気が起きないかもしれませんが、仕事や人間関係に行き詰ったとき、何も考えずにただ走ってみるというのも良いかもしれません。