まずTPPとは

次期大統領であるトランプ氏がTPPに反対しているのは記憶に新しいのですが、そこにはどんな事情があるのでしょうか? まずTPPの基礎知識を学ぶことでその真意の一端が見えてきます。TPPとは環太平洋地域による経済連携協定(EPA)の略です。輸出・輸入の際などにかかる関税を無くして貿易の自由を測る目的があります。
関税は値段のバランスを取る目的も果たしています。例えば日本の車が300万円で販売したの対しアメリカが同じような性能のを100万円で販売した際、日本内でもアメリカの車の方に人気が集中することが考えられます。
反対に同じような性能を安くで日本が海外に輸出すればそこに人気が集中して日本の経済が潤うことが考えられますが、外国の方が人気あるからと言ってその産業が無くなったら困るのは世界共通です。
ですから今まで関税が導入されていましたが、反対に日本のものを海外に売った際に値段が高くなると言う側面もありました。ですのでいっそ関税を撤廃してみないか?と言うのがTPPになります。
元々アメリカはTPPに賛成していない

また関税を撤廃することで産業が無くなる危険性を重視して、次期大統領のドナルド・トランプ氏は反対を宣言しています。ちなみに対立候補であったヒラリー・クリントン氏も反対を表明していますし、そもそもオバマ政権の時からアメリカの世論自体が懐疑的です。
ところが日本の安倍総理氏はそれでもTPPを推し進めたい考えです。「日米関係を強くする」と述べていますが、強攻したら関係が悪くなるのが目に見えているのでそこに矛盾があります。 元々TPPはアメリカが賛成しているから日本もそれに乗っかっているのでなく、特に経産省がどうしてもしたいことだと言われています。
TPPの先駆国日本?

また安倍総理氏は「自分達は強行採決と言う手段を今まで取ったことがない」と言っています。強行採決をせずにTPPを推し進めるのなら、渋っているアメリカを説得させる必要があると思いますがそれについての議論はここでは書きません。
また「他の国よりも先にTPPを採決する」とも発言していますが、当然日本だけがTPPをやることはないと思うのでどこかしら巻き込まれる他の国々があると思います。ただ元々TPPに賛成している国としては願ったり叶ったりにもなります。