「ベットの下」の原型になっている話
遊びに来ていた友人が、その日は泊まっていくことになりました。自分は一人暮らしなのでベットが狭いため、一緒には寝られません。友人には、自分のベットの横に布団を敷いて、そこで寝てもらうことにします。
他愛のない話も尽きて、そろそろ本格的に眠ろうと電気を消そうとしたとき、友人がおかしなこと言いました。「ねえ、今からコンビに行かない?アイスクリームが食べたい!」もう夜も更けているから面倒です。寝ようよと断っても、友人はしつこく一緒に行こうと言ってききません。
仕方なく起きて、2人で部屋を出ると、友人の顔は真っ青で、全身が恐怖に震えていました。「すぐに警察へ行こう。ベットの下に、包丁を持った男が隠れていたから」
バリエーションはさまざま
ベットの下で包丁を持っている男の都市伝説の結末は、友人の機転によって助かるというのが原型です。ただ、結局ふたりとも殺されてしまう救いようがないバージョンもあります。男が持っているのは包丁ではなく斧だったという説もあります。
現実にも、逃げ遅れた強盗やストーカーがベットの下に隠れていたという犯罪は多くあります。あらためて自分のベットの下を覗き、すみずみまで安全を確かめたくなるような、後味の悪い話ですね。お詫びに、この薄気味悪さを優しい気分にしてくれるエピソードをひとつ紹介しましょう。
イマジナリーフレンド
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子どもが空想上のトモダチをつくることを、イマジナリーフレンドといいます。空想と現実の区別があいまいな、幼少期に多い現象です。あなたにも、よく考えたら実在していなかったトモダチと遊んだ記憶はありませんか?友人と幼馴染みの話をしていたら、数が合わない、当てはまる人物がいないなど、どうも話が食い違う経験は?
イマジナリーフレンドは、西洋、それもヨーロッパ圏でよくみられる現象です。おそらく、幼いうちから子供部屋で寝かせるという西洋の個室文化が影響しているのでしょう。日本の添い寝文化と違い、ひとりで眠りにつくことに慣れなければならない西洋の子どもたちは、どうしても空想上のトモダチを創作する必要があるのかもしれません。
ベットの下が気になる夜は、思い切って覗いてみましょう。そこにいるのは殺人鬼か、空想上の優しいトモダチか、果たしてどちらでしょう。