お茶の由来
お茶は紀元前に中国から広まりました。
日本には800年代に唐へ留学のために渡っていった僧侶たちが、茶種を持ち帰ったことから広まったと言われています。
以降、鎌倉時代に栄西禅師が「喫茶養生記」で養生の仙薬や延齢の妙術としてお茶の効能を書き記し、安土桃山時代には一般の人々にも広まっていました。
それではそのお茶の歴史を一緒に学んでいきましょう。
お茶の始まりとは?
お茶の始まりには色々ありますが、紀元前、雲南省西南地域のアッサム地方周辺の山地から茶樹として発見されたと言う説が有力視されています。
中国の中で最も古い薬物書とされる「神農本草経(しんのうほんぞうきょう)」には、「茶は南方の嘉木にして」に続く文章が記述されていることからそう推測されています。
ちなみに神農とは古代中国の神のことです。草木の薬効の調査で身体を張ったことからそう呼ばれています。山野を渡り歩いて自ら野草や樹木の葉などを口にして、一日で72回も毒にあたったとまで言われています。
このようにお茶の効能を調べることから多くの人達の役に立ち、「神農」として呼ばれるようになったと言う経緯があります。
お茶の嗜好品としての始まりには諸説が多くある?
そしてお茶が嗜好品として飲まれるようになった時代は、どうやら色々諸説があるようです。
一方では唐の時代だと言われていますが、その時代に書かれている「新修本草」には、お茶があくまで解毒薬としての薬の効能として書かれているようです。(ちなみに今でもよく聞く『お茶を一服』もそこから来ているようです。)
また一方では宋時代以降からと言われ、その頃には今まで王族や貴族の間で飲んでいたのを役人や文人、富裕層の市民の間にも広がっていたとされています。
もう一方では漢の時代だと言われていますが、その時代には四川の文人達が既にお茶に関する道具を手入れしたり買っていたり、勿論お茶自体も日常的に飲んでいたと言う記録が残っているようです。
一方でそれとは別に265年から589年にいたる晋から南北朝時代と言う説もあります。その頃からお茶の生産が四川省からスタートしたようです。今までの時代と比べて品質が良く、上流階級達の間で嗜好品として飲まれていたようです。
私としてはこの嗜好品としての始まりは、それぞれが違う回答を持って議論していいのでは?と思います。会話の種にもなりますし、諸説あるどの時代においても薬として飲んでる中、嗜好品としても十分味わえると皆が薄々感じていたのでは?と思います。