時空のおっさんについて
あなたは「時空のおっさん」という言葉をきいたことはありますか?この先の人生、どんな不思議なことに巻き込まれるかわかりません。予備知識として知っておきましょう。時空のおっさんは、わたしたちの味方です(おそらく)。
服装は作業着が定番ですが、たまにスーツのこともあります。ほとんどの目撃者が、どんな顔だったのかを忘れてしまいます。ただ確かなのは、おじ様でもお爺さんでもなく、あくまでも「おっさん」というイメージに近い人物ということです。
寝入りばなのウトウトした感覚のままで、脳のどこかだけが覚醒している。そんな白昼夢のような世界から、なにかの拍子で出られなくなってしまった!!そんなときに時空のおっさんは現れて、わたしたちを元の世界へ戻してくれます。
パラレルワールド?異世界のはざま
路地裏、電車、駅のホーム、街、とにかく、ふと気がついたら誰もいない。これが、わたしたちが異世界のはざまに迷い込んだときの共通点です。あまりにも親しみのある世界なのに、そこには自分以外の人間が一人もいないのです。
やっと人影を見つけたら、それが時空のおっさんです。運良くおっさんに気が付いてもらえたら、次の瞬間に、元の世界に戻してもらえています。ああ寝ぼけていたのかな、一瞬安心してから、目撃者はもう1度驚愕することになります。
夢ではない証拠に、カレンダーを見るとすでに1日が過ぎていたり、違う服を着ていたり、いつのまにか帰宅してベットの中だったりするのです。そして、誰もどこ行ってたの?とは尋ねません。なぜか「戻った世界の辻褄は合っている」ここが不思議ですね。
もし出会えなければ?
あるときは「坊主、ここにいちゃ駄目だよ」と優しく導き、あるときは「どうしてこう最近は多いんだろうな」と面倒くさそうに、迷子になったわたしたちを救ってくれる時空のおっさん。もし出会えなければ、昔でいえば神隠しのように、忽然とこの世から姿を消すことになるのでしょう。
残された家族や友だちは、大騒ぎするのでしょうか?それどころか、あなたが存在していたという事実すら、みんなの記憶から消えてしまうケースだってあるかもしれません。その世界の辻褄を合わせるために。